地震が発生すると、初期微動といわれるP波が到着し、その後、P波に比べエネルギーが約10倍大きいS波が到着します。地震による被害はS波によって引き起こされることから、P波検知直後で、S波が到着する前にエレベータや、各種機器を止める等の制御システムが開発されています。しかし、このようなシステムは、各種人工的振動により誤動作する場合が少なくありません。弊社では、気象庁の緊急地震速報システムや、大学の地震波自動処理システムの開発で蓄積された各種ノウハウを保有していますが、そのノウハウを駆使し、地震波と人口的ノイズとを0.2〜0.5秒間のP波データを利用して、正確に見分けるためのソフトウエアを開発しました。このソフトウエアは各種フィルターの計算を整数の演算のみを利用して行っていることから、安価なCPUを利用することも可能です。また、P波を観測し、S波の震度を推定するアルゴリズムも含まれています。
ノイズの性質は設置環境や地震計の種類によっても変わりますが、当社では、設置環境にあったソフトウエアの開発も請け負います。
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